早いと速い、どちらの漢字もよく使うものですよね。 見慣れたものなので、使い分けについては自信があるという方も多いかもしれません。 ですが、この二つの漢字の本当の意味を知っている人は意外と少ないようです。 というわけで、今 […]
早いと速い、どちらの漢字もよく使うものですよね。
見慣れたものなので、使い分けについては自信があるという方も多いかもしれません。
ですが、この二つの漢字の本当の意味を知っている人は意外と少ないようです。
というわけで、今回は早いと速い、二つの「はやい」の意味や使い分けを説明し、正しい活用方法を例文を用いてお伝えしていきます。
早いについて
まずは、「早い」についてです。
こちらは小学生の低学年にはならう漢字ですので、ほとんどの方にとってはなじみ深い漢字なのではないでしょうか?
よく使われるのは
- 早急
- 早退
- 早熟
等の熟語ですかね。
どれも日常生活でよく見かけるものなのではないでしょうか。
そんな「早い」の使い方についてここから説明していきます。
意味
まずは、早いについて辞書似て調べてみたのでそちらから説明したいと思います。
辞書によると、早いは
- 年月が短い
- 時間的に前である
- 手っ取り早い
- ~すると即座に
といった意味が出てきました。
ここから分かるのは、
早いは時間に関連する速度を表した言葉である
ということです。
つまり、速度に関してではなく、あくまで時間について述べるときにのみ用いる言葉だということです。
例文
では、上の意味を踏まえていくつか例文を紹介したいと思います。
- 姉は私より2年早く生まれた
- 直接彼にあったほうが話が早い
- 聞くが早いか彼はその場を飛び出した
- 待ち合わせより一時間も早く来てしまった
といった使い方をする際には、基本的に早いを用いてくだされば大丈夫です。
どの例文も時間に関して言及しているので、すべて「早い」を用います。
速いについて
それでは、次は「速い」についてです。
こちらも、早いほどではありませんが小学2~3年生までには習う漢字ですよね。
この時点で、
なんで同じ言葉なのに違う漢字なの?
と疑問に思った方もいるかもしれませんね。
子供の時聞いて理解していればいいのですが、放っておくと私のように大人になって困ってしまうようです(-_-;)
早いが時間に対して使う言葉だった一方、速いはどんな時に使うのでしょうか?
意味
それでは、最初に速いの意味について説明しておきます。
速いを辞書で調べたところ・・・
- 速やかである
- ある動作を完了するのに要する時間が短い
- 速力が大である
の3つでした。
速力は少しわかりにくいですが、要約すると物体の動くスピードのようなものです。
どうやらこちらの速いは、
人や物体の動作の速度を表している
です。
例文
それでは、上の意味を踏まえて速いの例文をいくつか紹介していきます。
- 仕事の速い人
- 潮の流れが速くて船を出せない
- 歩くスピードが速くて追いつけない
- 君は食べるのがとても速いから、健康が心配だよ
と言った時には速いを用いるのが正解なようです。
上の4つの例文は、どれも動作のスピード・速度を示しています。
何を対象にしているかで、どうやら「早い」か「速い」かの使い分けが決まってくるようです。
早いと速いの使い分け方
それでは、早いと速いの使い分けについて説明していきます。
上で説明したことをもう一度端的に説明しますと
早い=時間がはやい時に用いる
速い=動作がはやい時に用いる
です。
つまり、これから書く文章が時間についてのものか、それとも動作について書こうとしているのかでどちらの速いを使うのかがおのずと決まってくるのです。
例えば、同じ新幹線を対象にして「はやい」という言葉を用いるとします。
もしあなたが、始発の新幹線に乗る、といった意味で用いるのなら
(朝)早い新幹線に乗る予定だ
と書くことになります。
ですが、もしあなたが日本で一番スピードの出る新幹線に乗る、といった風に使う際には
(速度が)速い新幹線に乗る予定だ
となるのです。
間違えやすい事例
いかがだったでしょうか?
今回は、「早い」と「速い」の意味とその使い分けについて説明してきました。
最後に、よく間違えてしまう事例についていくつか紹介していきます。
仕事がはやい
仕事が終わる時間がはやいからと思い「早い」を使ってしまうことも。
ですが実際には、仕事という動作が速いということで仕事が速いと書きます。
回復がはやい
こちらは一見治るという動作がはやいんだから速いでは?と書いてしまいがち。
ですが実際には、短い時間で(怪我の治るのが)済むということで回復が早いと書くようです。
食べるのがはやい
先ほど例文にも出しました、食べるのがはやい。
こちらも、使い方によっては
食べる時間が朝早い
という意味と、
食べるスピードが速い
という意味の二つに解釈することができるのです。
あなたが書く文章は時間と動作、そのどちらについて表わしたいのかを明確にして漢字を用いる必要があります。
と、このように同じ「はやい」という言葉でも、いざ使おうとなればかなり迷ってしまう事例が数多く存在しているのです。
基本的には、時間については早い、動作の速度については速い、と覚えておけば大丈夫ですので自信を持ってください。
ただし、上で紹介した事例のように、どちらを用いるべきかどうしても分からない場合もあるでしょう。
そんな時は、堂々とひらがなで「はやい」と書いてください。
ひらがなも立派な日本語です。
自身がないまま書いてしまうと、不思議なもので字からそれが伝わってしまいます。
それならいっそ、自信満々にはやいと書いてしまいましょう。
ひらがなはひらがなで、なかなか味のある文字ですよね♪
まあ今回の結論として言えるのは・・・
分からないことは、早いうちから聞いておきましょう
ですね(;’∀’)
聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥
とはうまく言ったものです!