元気のある様子、パワーが満ち溢れるような様子を表す言葉として「いきいき」というものがありますよね! この言葉、「生き生き」と「活き活き」、2つの漢字があてられる場合がありますが正しいのはどちらでしょうか? […]
元気のある様子、パワーが満ち溢れるような様子を表す言葉として「いきいき」というものがありますよね!
この言葉、「生き生き」と「活き活き」、2つの漢字があてられる場合がありますが正しいのはどちらでしょうか?
今回は、「生き生き」と「活き活き」の意味の違いについて解説したいと思います。
また、「いきいき」の漢字はどっちを使うのかについても説明するので、ぜひ最後まで読んでみてください^^
生き生きの意味
「生き生き」と「活き活き」、2つの言葉の意味と例文を解説していきます。
「生き生き」には
- 新鮮で生気があふれているさま。 「 -した目」 「 -(と)描写する」
- 元気で、活気のあるさま。 「 -(と)した表情」
【三省堂 大辞林】参照
という意味があります。
ちなみに大辞林では「活き活き」についても同様の意味があるとされており、2つの言葉の意味は大きくは同じだと言えます。
が!やはり漢字を使い分けるだけあって微妙な意味の違いはあるので、それを説明していきますね。
「生き生き」は、「生」という漢字を使用していることから、「生命力」を感じさせます。
そもそも「生」という漢字は、「草木が地上に伸び出てきた」ことを表す象形からできているので、前向きなイメージ、明るいイメージ、パワーに満ちあふれるイメージを持つのでしょう。
生き生きの使い方を例文解説
では、「生き生き」を使った例文を見ていきましょう。
- 小さな子どもたちは目を生き生きと輝かせて人形劇を見ていた
- 彼は生き生きとした表情で、周囲から信頼や人気を集めている
- あの作家の小説には生き生きとした表現がたくさん使用されている
どうでしょうか。
パワーに溢れ、光り輝くような前向きな意味で使われることが多いのが、例文を見ても分かりますね!
活き活きの意味
続いて「活き活き」の意味について確認しましょう。
前述の通り、辞書による「活き活き」の意味は「生き生き」と同じく、「元気や活気に満ちあふれていること」です。
しかし、漢字が異なることでニュアンスとして「生き生き」とは違う部分を表現していると考えられます。
その違いは何でしょうか?
「活き活き」に使用される「活」という漢字は、「水が勢いよく流れる様子」を表現しており、「活動」「活躍」「活気」などにも用いられています。
この意味から、「活き活き」には何となく、パワーに加え、「生き生き」にはない勢いが感じられるのではないでしょうか?
活き活きの使い方を例文解説
「活き活き」を使用した例文をご紹介します。
- 大きな水槽の中で魚が活き活きと泳いでいる
- 早朝の市場は活き活きとした声が飛び交っている
- 彼女は転職してから、職場がとても良いらしく活き活きと働いているね
魚や、史上の元気な様子など、確かに勢いや活気をより強く感じられる状況で用いられているのが分かりますね!
「生き生き」と「活き活き」の意味の違い
「生き生き」と「活き活き」の意味の違いについては、最初に少しお話しましたが、ほとんどないと言って良いでしょう。
辞書にも同じ言葉としてまとめられていますしね!
しかし、漢字を使い分けることにより「元気や活気に満ちあふれている」という意味の
- 生き生き:「元気」生命力に満ちあふれる様子
- 活き活き:「活気」勢いのある様子
を、それぞれ強調しているといったところですね。
厳密にどう違うのか?と聞かれると正確な回答を導き出すのは難しい、そんな微妙な言葉や漢字から受け取るニュアンスを汲み取れるのが、日本語の素敵なところですよね。
いきいきの漢字はどっち?
2つの漢字をもつ「いきいき」ですが、結局のところどちらの漢字を使用するのが良いのでしょうか?
実はこれには明確な答えがあります。
「いきいき」の漢字は「生き生き」が正解です。
常用漢字の中に「生き」はありますが、「活き」は含まれておらず、そのことから公的な文書やテレビ、新聞、雑誌などのメディアでは「生き生き」を使用することで統一されています。
そもそも「生き生き」と「活き活き」自体、厳密な意味の違いがないので、メールやSNSなど、一般的な文章の中でどちらを使用するかは、書く人の好みや伝えたいニュアンスによります。
つまり「いきいき」は、
- 公的な文章:「生き生き」を使用
- 私的な文章:どちらを使用してもOK
ということになります。
とはいえ「活き活き」は間違ってるよ!と言ってくる人もいるかもしれません。
(公的に使用されないだけで決して間違いではないですよ!)
どちらを使用するか悩む場合には「生き生き」を選択した方が無難かもしれませんね。
まとめ
今回は「生き生き」と「活き活き」の意味の違いについてご紹介しました!
「生き生き」と「活き活き」は、どちらも「元気や活気に満ちあふれていること」を表す言葉ですが、
- 「生き生き」は生命力(元気)
- 「活き活き」は勢い(活気)
を強調しています。
どちらの表現も間違いではないですが、「活き」が常用漢字に含まれないことから、公式な文章などでは「生き生き」を使用するのが正解となっています。
微妙なニュアンスの違いを表現できるのが日本語の良いところですから、ぜひ自分の感じ方によって「生き生き」と「活き活き」を使い分けてみてくださいね!