同じような言葉が多い日本語ですが、その中でもひときわ私たちを困らせる言葉の一つが、 思い と 想い ではないでしょうか? この2つの言葉、ほとんど同じ意味のように思えます。 そのためか、私たちは深く考えることなくこの二つ […]

思いと想い

同じような言葉が多い日本語ですが、その中でもひときわ私たちを困らせる言葉の一つが、

思い と 想い

ではないでしょうか?

この2つの言葉、ほとんど同じ意味のように思えます。
そのためか、私たちは深く考えることなくこの二つを使い分けているように感じます。

ですが、調べてみるとこの2つの言葉には意外な違いと、そして正しい活用方法があったのです。
今回は、思いと想い、それぞれの意味と使い分けについて説明し、最後にどちらのおもいを使えばいいのかいくつかの例を紹介していこうと思います。

記事は下に続きます。

思いについて

まずは、「思い」についてです。
どちらもよく使う言葉ですが、やはりこちらの思いの方がより多く使っている印象があります。

こちらの思いには、いったいどういった意味があるのでしょうか?

意味

それでは、思いの意味から紹介していきます。
いくつかの辞書で調べてみたところ、主な意味として

 

  • 自分の考え
  • 理論的な考え
  • ある対象に対して心を働かせること
  • こまごまと考える
  • ある物事に対して思いを巡らせる

 

といった意味が出てきました。

見てもらった通り私たちが考えている思いの意味そのままのものが出てきたといったところでしょうか。

例文

いくつか「思い」を使った例文を紹介しておきます。

 

  • 僕のした行為はやっぱり間違いだと思い、電話して彼に謝罪した
  • あれは、思いもよらない発想だった
  • 思い出すのは昨日負けた試合の事ばかりだ
  • やっとの思いでつかんだレギュラーの座

等です。
基本的に、頭で思い浮かんだこと全て「思い」を使っても間違えはないようです。

 

「え、ちょっと待って!!それじゃ『想い』の意味は?」

 

と思う方も多いことでしょう。
それは、この次で詳しく説明しています。

想いについて

次は、想いの意味や例文を紹介していきます。
なんとなく、好きな人への想いといった風に感情のこもった言葉に対して多く使う印象があるのがこちらの想いです。

 

文学作品などでもこちらの表現の方がより多く用いられているイメージがありますね。
では、実際のところはどういった意味を持っているのでしょうか。

意味

想いの意味についていくつか調べてみたところ

 

  • 心にある考えを思い浮かべる
  • 考える
  • 物事に対してある感情をもつ
  • 願う
  • 恋い慕う

 

等の意味が出てきました。
基本的には、思うと同じ意味なのですが、特に

感情がこもった想い

に対しては想いを使うことのほうが多いようです。

例文

それでは、想いを用いた例文をいくつか紹介します。

 

  • 一目惚れした彼女に想いを寄せる
  • この想いを彼に伝えるべく勇気を出して電話した
  • 輝かしい未来を想い、思わず笑顔がこぼれる

 

等があります。
やはり多いのは、相手への感情がこもった「おもい」を表現する際などに用いるときの使用のようです。

思いと想いの使い分け

ここからは、思いと想いの使い分けについて説明していきます。
結論から言いますと、

全部「思い」を書けば間違えない

ということです。

 

上でも少し書きましたが、思いは想いの意味も兼ねている言葉です。
そのため上の例文にあった

 

  • 一目惚れした彼女に想いを寄せる

 

のような場合でも、

  • 一目惚れした彼女に思いを寄せる

 

と書いても問題は一切ないようです。
では、何故思いだけを使わないのか。

それは、『想い』の方がより感情を込めた際に用いるケースが多いからです。
調べてみたところ、

 

  • 思いは頭で考えた物事に対して用いる言葉
  • 想いは感情や心で思ったことに対して使う言葉

 

と分かれているのです。

 

最初に文学作品などでは想いが多く用いられていると書きましたが、文学作品は人の感情について描写したものが多い事から「思い」ではなく、より人の感情に焦点を当てた「想い」が多様されていると推測できます。

 

二つの「おもい」の使い分けですが、基本的には思いを、相手や自分の感情が強くこもっている際に用いる場合は想いを用いてもらえればと思います

使い分けが難しい場合

それでは、最後どちらの思いを使うのか悩むケースについて、この場合どちらを使うのかをいくつか説明しておきます。

まず、

 

両おもい

 

についてですが、言葉の意味を考えると両想いが正解でしょう。
相思相愛、お互いの恋愛感情がこもった言葉ですので「想い」の方がより適切に感じます。

 

とはいえ、基本的には思いを使うのが正解というのは間違えではありません。
もしどちらが正解か使い分けに迷ったら思いを使ってもらえれば大丈夫です。

 

おもい描く

 

の場合は、頭で考えているので基本的には思い描くです。

 

おもい通り

 

も考えたことがそのまま上手くいっているということで、思い通りが良いでしょう。

 

おもい浮かべる

 

は、頭に画像をイメージするのみで、感情はあまり関係ありません。

この場合も思い浮かべるが正解でしょう。

 

ただし、好きな人を~のように恋愛感情などが絡んでくる場合には

 

思い 想い

 

どちらも正解と言えます。

 

また、「将来のことをおもい」の場合は、ここに

 

  • 幸せな
  • 悲観的な

 

等、何らかの強い感情が絡む流れの場合には

 

想い

 

を。

会社の経済的なことなど、感情を含まない物事について考えている場合は

 

思い

 

を用いるのが良いでしょう。

 

とはいえ、正直な話、この二つはほとんど同じ意味ですのでそこまで使い方を厳密に考える必要はありません。
ある意味、どちらでも正解なのです。

 

ただ、文がよりきれいになるから思い想いを使い分けている、と考えておけば間違えに気を配りすぎてピリピリすることもなくなるでしょう。
あまり悩まず、思いのままに書いてもらえればなと思います♪