オマージュの意味や使い方を例文解説!パクリやインスパイアとの違いは?

最近は色々なカタカナ語が日常的に使われていますが、正直意味がわからないものや、ニュアンスだけでなんとなく使っているもの、聞き流しているものもありますよね。 意味を良く知らないまま使っていると、相手に勘違いされたり笑われて […]

最近は色々なカタカナ語が日常的に使われていますが、正直意味がわからないものや、ニュアンスだけでなんとなく使っているもの、聞き流しているものもありますよね。

意味を良く知らないまま使っていると、相手に勘違いされたり笑われてしまうこともあるので要注意です!

 

今回は「オマージュ」という言葉の意味や例文をご紹介します。

パクリやインスパイア、リスペクトなどとの違いについても解説するので、ぜひ最後まで読んで意味をしっかり理解してくださいね!

記事は下に続きます。

オマージュの意味を解説!

「オマージュ」とは、「敬意」や「賛辞」を意味する言葉です。

『コトバンク』によると、

 

オマージュ(hommage)

①尊敬の気持ちを表したもの。敬意。

②ほめたたえるもの。賛辞。献辞。

参照:コトバンク

 

となっています。

ちなみに英語ではなくフランス語です。

 

敬意を表すオマージュですが、意味はもっと深く、単なる尊敬などには使用しません。

では、どんな時に使用するかというと…「オマージュ」は「尊敬の気持ちを内容に反映したもの」に使います。

 

具体的に説明しますね!

例えば漫画の「ドラゴンボール」。

 

知っている人も多いかもしれませんが、ドラゴンボールは、作者の鳥山明先生が「西遊記」という話を尊敬する気持ちから、「西遊記」の要素をストーリーやキャラクターなどに取り入れたものです。

主人公が「孫悟空」ですしね。

 

このように、作者や監督などが、他の作品への熱い敬意からその要素を取り入れ、似たような部分があるものに対し使うのが「オマージュ」です。

他にも作者が尊敬する作品の一部分を自分の作品に取り入れる「オマージュ」は色々な映画やアニメの中に見られます。

 

実は子供に大人気の「トイストーリー」や「ファインディングニモ」などにも、オマージュが隠されているんですよ!

「オマージュ」は、この後説明する「パクリ」や「インスパイア」などと同じくくりにされることもありますが、全然違います。

 

「オマージュ」を似たような言葉に言い換えるとしたら、

 

  • リメイク
  • アレンジ
  • カバー
  • 焼き直し
  • 二次創作

 

などが良いでしょう。

オマージュの使い方を例文で紹介

「オマージュ」を使った例文をご紹介します。

 

  1. 新作は〇〇監督へのオマージュが随所に含まれていて見ごたえがある。
  2. あの歌はヨーロッパの〇〇という作品の表現をオマージュしたらしいよ。
  3. この絵はムンクの「叫び」をオマージュしたらしいけど、素人にはわからないよね。
  4. 源氏物語をオマージュした作品は現代に溢れている。

 

どうでしょうか?

 

「オマージュ」は「あるものを取りいれている」ことだとわかりますよね。

その背景には【対象作品や作者に対する敬意が含まれている】ことを忘れないようにしましょう!

オマージュとパクリの違い

ここからは「オマージュ」に似た言葉との違いを解説していきます。

まずは「パクリ」です。

 

 

「パクリ」はご存知の方も多いように「盗作」を意味します。

そして、「オマージュ」と「パクリ」には決定的な違いがありあす。

 

それは「敬意」の有無です。

「それだけ?!」と思うかもしれませんが、ココがとても重要なのです。

 

例えばものすごく尊敬している映画があり、そのワンシーンを自分の作品でも再現したいと思うとします。

それがどんなに有名な映画でも、誰もが知っているシーンでも、敬意を持ち、自分の作品の中で生かすことができるのであれば、それは立派な「オマージュ」です。

 

しかし、ただ良いと思ったから丸ごとマネをするのは「パクリ」になります。

「たいして変わらないじゃん」と思うかもしれませんが、「パクリ」は「盗作だとばれないように人の作品を真似する」からタチが悪いんです!

 

 

あまり有名でない作品から内容をパクったり、真似したことを言わないでさも自分が作ったように振る舞うのがよくないんですね…

「パクリ」は当然、著作権の侵害にもあたるのでNG行為ですが、平気でする人がいるのにも驚きです。

 

とはいえいくら「オマージュ」だと言い切っても、作者に訴えられればそれは「パクリ」になってしまうので、人の作品をオマージュするのには慎重にならなければなりません。

オマージュとインスパイアの違い

続いて「インスパイア」。

「インスパイア」には、「生命や思想を吹き込む」「感化や啓発を受ける」「刺激をあたえる、ひらめきを与える」などの意味があります。

 

つまり、ある作品から刺激を受ける、感化されるなどして自分の作品を生み出すということですね!

と言う訳で、「オマージュ」と「インスパイア」に大きな意味の違いはありません。

 

どちらも敬意を抱く対象からの影響を大きく受けているのです。

あえて違いを挙げるとしたら、「オマージュ」は語源がフランス語であるのに対し、「インスパイア」はラテン語が語源。

 

中へ入ることを意味する「in」 + 息吹という意味の「spirare」を組み合わせた言葉です。

どちらの言葉を使用しても違和感はありませんが、イメージとしては

 

  • オマージュ:尊敬する作品の一部分を、自分の作品にも何かしらの形で取り入れている
    (どちらかといえばがっつり取り入れている。影響が大きい)
  • インスパイア:尊敬する作品に刺激を受けた上で、オリジナルの世界を展開している
    (大枠として参考にした感じがする。オマージュに比べると影響は小さい)

 

という感じでしょうか?

あくまでもイメージなので、「逆だ!」と思う人もいるかもしれませんが…

 

どちらも作品や作者への敬意を持っていることが前提ですが、人によっては「パクリ」だと捉える人もいるので注意が必要です。

オマージュとリスペクトの違い

最後に、「オマージュ」と「リスペクト」の違いを見ていきましょう。

「リスペクト」は英語で尊敬や敬意を意味する言葉です。

 

「オマージュ」ととても意味が似ており、実際英語だと2つの意味はほぼ同じです。

が、敬意の対象が異なります。

 

  • オマージュ:作品
  • リスペクト:人物

 

です。

例えば、尊敬の対象が1つの作品であった場合は「〇〇をオマージュした作品」と言います。

 

しかし、尊敬の対象が作品ではなく、作者自体出会った場合には「△△先生をリスペクトして作った漫画」と言うのが正しいのです。

「リスペクト」は人物に使えるので「私は母をリスペクトしている」と言えますが、「私は母をオマージュしている」というのは変ですよね!

 

とはいえ、「〇〇という映画をリスペクトして作った作品」というのはあまり違和感がありません。

どちらかといえば「リスペクト」の方が幅広く使えるということでしょう。

まとめ

今回は「オマージュ」の意味や例文、似たような言葉であるパクリとインスパイ・リスペクトとの意味の違いをご紹介しました!

「オマージュ」は敬意を表す言葉で、尊敬する作品などの要素を取り入れた場合に使います。

 

似たような言葉もいくつかあり、それぞれ

 

  • オマージュ:敬意、尊敬。作品を対象にする。フランス語が語源。
  • インスパイア:感化、刺激。「オマージュ」とほぼ同義。ラテン語が語源。
  • リスペクト:敬意、尊敬。人物を対象にする。英語が語源。
  • パクリ:盗作。人のものなのに自分発信のようにするという悪意がある。

 

となります。

 

しかし、敬意があるとはいえオマージュなどもパクリだと思われる可能性はあります。

オマージュをする場合には、慎重に行ってくださいね!