迎えると向かえるの意味の違いや使い方を例文解説!由来も掘り下げてみた

迎えると向かえる、同じ読みだけど意味は全く違います!   同じような意味に見えて、実は結構違う言葉・・・ 今回紹介したいのは、迎えると向かえるです。   実は、昔高齢者の方の送迎記録を書く時に、この漢 […]

迎えると向かえる、同じ読みだけど意味は全く違います!

 

同じような意味に見えて、実は結構違う言葉・・・

今回紹介したいのは、迎えると向かえるです。

 

実は、昔高齢者の方の送迎記録を書く時に、この漢字に困ってしまった過去が(汗)

この2つ、意味の違いをしっかり把握して使ってもらえればなと思います!

記事は下に続きます。

迎えるの意味と由来

迎えるの意味を調べると、以下のような意味がありました。

それぞれどのような使い方をするのか例文と共にご紹介しますね。

 

  1. 人が来るのを待ち受ける
  2. 呼んで、来てもらう。呼びよせる。
  3. 招いて仲間や家族に加え入れる。
  4. (確実にやってくる)ある時期や段階を目前にする。
  5. よしとして受け入れる。ごきげんをとる。
  6. 相手の攻撃を待ち構えて防ぐ。

出典・デジタル大辞泉

1つの言葉で6つもの意味がありますが、共通しているのは「人や時期などがやって来るのを受け入れる」という意味合いであることです。

矢印で例えるなら、

 

(人・時期)→(自分)

 

のように、自分の方向に向かってくるイメージです。

 

そもそも迎えるの「迎」という漢字は、

 

  • 「歓迎(かんげい):人がやって来るのを喜ぶ」
  • 「迎春(げいしゅん):新年がやってくる」

 

のように、何かが向かってくる様子を意味しているので、自分に矢印が向いているのも納得できますね。

では、よく耳にする「むかえに行く」という言葉は、「行く」という相手の方向へ向かうという言葉が入っていますが

 

  • 「迎え」
  • 「向かえ」

 

どちらが正しいのでしょうか?

正解は

 

「迎えに行く」

 

です。

 

「迎えに行く」は、「迎える」と「行く」という2つの動詞がくっついていますが、メインの意味は「迎える」です。

自分が相手の所へ行って、そこで相手を「迎える」という意味になります。

 

外国の友人を空港で迎えたり、会社帰りの旦那さんを駅で迎えたり、保育園や幼稚園に預けた子供を教室や門の外で迎えたり…

実際の行動としては、空港や駅や保育園に「行く」というイメージが大きいですが、言葉の意味としては「行った場所で相手を迎える」という部分に重点が置かれるのですね。

迎えるの使い方を例文で解説!

「迎える」の意味と共に簡単な例文を載せましたが、他にも「迎える」を使った例文をいくつかご紹介します。

 

迎えるの例文1

美味しいご飯やお菓子を用意して友人夫婦を迎える

 

 

人が来るのを待ち受けるの意味ですね(^^)

この場合は、友人夫婦が来るのを待っている様子を示しています。

 

迎えるの例文2

予約のお客様を迎える

 

呼んで、来てもらう・呼びよせるの意味を用いている例文です。

お客さんにお店に来てもらうという意味なので、ここでも迎えるが正しいです。

 

迎えるの例文3

可愛い子犬を家族に迎える

 

仲間や家族に加え入れるの意味を持っています。

ここでは、当然【子犬を家族にする】という意味が、迎えるにかかっています。

 

迎えるの例文4

大好きなアーティストのライブ当日を迎える

 

ある時期や段階を目前にする意味を示しています。

ライブの日が近づいてくるという意味なので、向かえるではなく迎えるが正解です(^^)

 

迎えるの例文5

私の子供は来月3歳の誕生日を迎える

 

ある時期や段階を目前にするの意味ですね。

近づく誕生日を表現するにはぴったりです!

 

迎えるの例文6

テスト勉強が終わらないまま朝を迎えた

 

こちらも、テストという特定の時期が目の前にある様子を示す例文です。

・・・思い出しても嫌な気持ちになりますね、テスト前(笑)

 

迎えるの例文7

上司の意見を迎える

 

  • よしとして受け入れる
  • ごきげんをとる

 

の意味です。

いつの時代も、上司のご機嫌を取るのがサラリーマンの最重要課題です・・・

 

迎えるの例文8

喧嘩相手の攻撃を迎える

 

相手の攻撃を待ち構えて防ぐの意味ですね。

迎撃、という言葉があるように、この場合は「迎える」がぴったりの表現です。

 

 

以上となります!

これらの例文を意識しておけば、迎えるの使い方を間違える心配はもうありません!

向かえるの意味と由来を説明します

「向かえる」の意味は、実は辞書には載っていません!

が、基本的な意味は「向かう」と同じです。

 

では、どうして「向かえる」という言葉が生まれたかというと、

 

 

と言われています。

「動詞+可能」の言葉は他にも

 

  • 「買う+可能(える)=買える」
  • 「着る+可能(られる)=着られる」
  • 「見る+可能(られる)=見られる」

 

などがあります。

 

ですから、「向かえる」は「向かう」よりも可能の意味が強い「向かうことができる」という意味を持っているのです。

 

「向かう」という言葉は、「迎える」とは反対で、何かに対して自分が向かっていくのをイメージしてください。

矢印で表すと

 

(人・場所)←(自分)

 

となります。

「相手の方へ自分が行く(向かう)」ことが「できる(可能)」「向かえる」というわけです。

向かえるの使い方を例文で説明

「向かえる」の使い方は以下の通りです。

先ほど紹介したように、何かに対して、自分が向かっていくという意味を意識して読み勧めてもらえたらなと思います!

 

向かえるの例文1

困難に立ち向かえる強い心を持っている

 

困難の方に向かうことができる、という意味ですね。

【困難】に自分が向かっていけるので、向かえるが正しいです(^^)

 

向かえるの例文2

10時ごろには会社に向かえると思います

 

こちらは、【会社】へ指定の時間に、自分が行くことが出来るという意味なので、やはり向かえるを用いるのが正しいですね。

 

向かえるの例文3

彼は集中すると10時間は机に向かえる

 

机の方を見ることができる=【勉強や仕事】に対して10時間机に座ることが出来るという意味です。

こう解釈すると、向かえるが正しいのを分かってもらえるかなと思います(^^)

 

向かえるの例文4

学校へ最短で向かえるルートを調べる

 

【学校へ最短で行くことができる】ルートとなりますので、こちらも向かえるが正解です。

~できる、英語で言うところのcanが使える文章は基本的に向かえるが使えますね。

 

向かえるの例文5

トラブルを解決し、良い方向へ向かえるようにする

 

いい方向へ【向かうことが出来る】ように努力する、という前向きな言葉です。

こちらも、向かえるですね。

 

以上となります!

~できる、が適用できれば基本的に向かえるが正解なので、迎えるよりもかなり分かりやすいかなと思います(^^)

迎えると向かえるの違いまとめ!

「迎える」と「向かえる」の違いや使い方をご紹介しました!

2つの言葉は、それぞれ

 

  • 「迎える」は何かが自分に向かう
  • 「向かえる」は自分が何かに向かっていくことができる

 

という意味を持っている、正反対の方向を指す言葉です。

 

「迎える」は6つもの意味を持っており、中には普段なかなか使わない意味もありますが、どれもイメージは同じです。

「向かえる」は辞書には載っておらず、「向かう」という動詞に「れる、られる」をくっつけた言葉で、可能の意味がプラスされます。

 

「この「むかえる」はどちらの漢字を当てたらよいのだろう…」と迷ったら、

 

 

をいうイメージをすると、正しい漢字を選択することができますよ。

 

「迎える」と「向かえる」の違い、わかったでしょうか?

学校や職場で話のネタにしてみてくださいね!

 

ちなみに、最初に説明した送迎は、相手をこちらむかえる・・・という意味なので、迎えるが正解です!

よく見れば漢字に答えが載っているのに、気づかなかった私です(笑)