宿題と課題という言葉は、どちらもよく使う言葉ですが・・・その違いは知っていますか? どちらも、何となくの意味は理解して使い分けているかもしれませんが、明確に違いを説明できるかと言うと、NOという方も多いはず。   […]
宿題と課題という言葉は、どちらもよく使う言葉ですが・・・その違いは知っていますか?
どちらも、何となくの意味は理解して使い分けているかもしれませんが、明確に違いを説明できるかと言うと、NOという方も多いはず。
ここでは知っているようで意外と知らない、宿題と課題の違いについて、例文も交えて解説をしたいと思います。
宿題の意味
ではまず宿題の意味からです。
宿題の辞書的な意味は以下のようになります。
- 家庭でやるべきものとして、教員が児童・生徒に与える学習課題
- 解決が後日に持ち越された課題
宿題は基本的に誰しも経験したことがあると思います。
意味としては、①の意味合いが強く、宿題は学校で与えられるイメージがある人が多いのではないでしょうか?
宿題という漢字は「宿」と「題」で成り立っていますが、「宿」は「やど」と呼ばれる通り、「家」という意味があります。
また「題」ですが、漢字の意味として「解答を求める質問」という意味があり、これらが合わさって、家で行う課題という意味になっています。
使い方を例文解説
では「宿題」の使い方を例文を交えて解説していきます。
【教師は生徒に数学の宿題を与えた】
これは誰しも経験があることですね。
宿題の意味としても、教員が児童・生徒に与える学習課題のことがありますから、一番オーソドックスな例文になるでしょう。
【体育教師は生徒にお風呂で息継ぎ練習をする宿題を与えた】
宿題は勉学に限りません。
生徒が足りないところを家庭で補うという意味では、体育でも同様に宿題は使用することができます。
【夏休みの宿題が終わらない】
こちらも誰しも経験したことがあるやつですね。
夏休みの宿題のように、絵日記や自由研究など、特定の学問に依らない課題のことも、教師から生徒に出されていたら宿題と表現して構いません。
このように宿題になると、教師から生徒へ、というニュアンスが強い言葉になっています。
課題の意味
続いて課題の意味です。
課題の辞書的な意味は以下のようになります。
- 与える、または与えられる主題や改善点、問題。
- 解決しなければいけない問題。果たすべき仕事。
このような意味になりますが、基本的には宿題とは同じ意味としても捉えることができます。
しかし、課題の方が説明としてもお固い感じがすると思います。
そして仕事などの言葉があるので、課題の方がどちらかと言えば、大人を対象にしています。
家に持ち帰るという意味が定義付けされていないので、個人的な改善や目標などにおいても課題は用いられるという特徴があります。
使い方を例文解説
それでは課題の使い方を例文を交えて解説していきたいと思います。
【次なる仕事への課題を上司に出された】
社会人になると、仕事に対しての課題を出されることが多いと思います。
構図としては教員が生徒に宿題を出すのと同じかもしれませんが、大人の場合は宿題という言葉はあまり使いませんよね
(意図的に宿題という言葉を使う場合もありますが)。
この課題の意味としては、家庭で行うというものよりも、利益や会社に貢献をするために行うキャリアアップやレベルアップをしなさいという意味になります。
【会議で今後の課題を話し合った】
会議で課題を話し合うということもよくありますよね。
この場合は、課題は解決しなければいけない問題という意味になり、それを全員で共有するために会議を行います。
【教授は学生に課題を与えた】
大学生ぐらいになると、課題という言葉の方がよく使われますね。
意味合いとしては宿題とほぼ同じですが、これを宿題と言ってしまうと、少し幼いようなニュアンスになってしまいますよね。
このように、課題の場合は宿題の意味も含めますが、より広い意味での問題点や改善点などという意味になります。
宿題と課題の違いや使い分けを解説
では、宿題と課題の違いや使い分けはどうなるのでしょうか?
上記の宿題と課題の解説で、宿題は学校という状況で教員が生徒に家庭で行う課題という意味合いが強いです。
課題の場合は、その意味も含めますが、社会人や社会全体でも使われ、自己の問題点や改善点、果たすべき仕事に全体に使われます。
ですので、宿題は広義の意味では課題に含まれると考えてもらって構いません。
課題という個人の改善点が、学校で教師によって生徒に家庭に持ち帰って与えられる場合に、宿題という言葉が使われるというわけです。
まとめ
今回は、宿題と課題の意味の違いや使い分けを解説していきました。
- 学校で子供に先生が出すのが宿題
- 大人の果たすべき仕事や作業・自分の改善点が課題
となっています。
細やかなニュアンスの違いで難しいかもしれませんが、このニュアンスの細やかな違いが母国語である日本語の良さでもあります。
ぜひしっかりとニュアンスの違いを理解した上で、宿題と課題のみならず、日本語を使いこなすようにしてくださいね!