「伴に」と「共に」の違いを解説!「供に」との使い分けも紹介

「伴に」「共に」「供に」…日本語は同じ音でも違う漢字というものが多く存在します! 特にこの3つの言葉は同じような意味で使うことが出来るため、誤って違う漢字の方を使ってしまいがちな、使い分けが難しい言葉となっています。 & […]

「伴に」「共に」「供に」…日本語は同じ音でも違う漢字というものが多く存在します!

特にこの3つの言葉は同じような意味で使うことが出来るため、誤って違う漢字の方を使ってしまいがちな、使い分けが難しい言葉となっています。

 

今回は3つの「ともに」について、その違いや使い分けを詳しく紹介したいと思います。

記事は下に続きます。

「伴に」と「共に」の違いを簡単解説

まずは「伴に」と「共に」から。

「伴」という漢字には、「一緒に」や「同時に」と言った意味があり、「伴奏」「同伴」「痛みを伴う」などの使い方をします。

 

一方の「共に」ですが、こちらも「伴」と同様、「一緒に」「同時に」と言った意味を持つ言葉です。

そのため、どちらも同じ意味と読み方だから、

 

コト

好きなように使っていいんだ!

 

と思いがちですが・・・ちょっと待ってください!!

 

実は「伴」という漢字は常用漢字ではあるものの、これを「とも」と読むのは、その範囲外。

つまり、きちんとした文章などでは「伴」は「はん・ばん」「ともな(う)」としか読めないんです。

 

とはいえ「伴走」などは「一緒に走る」、つまり「ともに走る」ということなので、ブログやSNSなどで「伴に走る」と書いても間違いではありません。

が、テストで「伴に」と書けば当然×になりますし、個人的な発信でも「伴には間違っている!」と指摘されることがあるかもしれません。

 

迷ったら「共に」、もしくは「ともに」と書くことをオススメします。

「伴に」と「供に」の違い

続いて「伴に」と「供に」の違いです。

「伴に」の意味は前述の通りですが、「供」は「とも・ども」という読み方はあるものの、「供に」は辞書に載っていません。

 

それぞれの漢字の意味ですが、

 

  • 伴:一緒に・同時に
  • 供:人に従う

 

となっています。

つまり「伴」は「共」と似た意味で、「誰かと一緒にすること」を指しますが、「供」は2つの「とも」とは異なり、「後ろからついていく」といった意味になり、2つの言葉の違いはここにあると言えるでしょう。

「共に」と「供に」の意味

「共に」と「供に」にはどういった意味の違いがあるのでしょうか。

そもそも「供に」は辞書に載っていませんが…

 

2つの漢字の違いは前述の「伴」でご紹介した通り、

 

共:誰かと一緒にすること、同時にすること

供:後ろからついていくこと、従うこと

 

となります。

しかしこれが「供に」となった場合は意味が異なってくるのです。

 

「供に」は「共に」の当て字で、意味は「共に」と同じになります。

ですから「共に」と書く場面で「供に」を使用しても、一応間違いではありません。

 

むしろ「イ(にんべん)」がつくことにより、「人と一緒に」という部分がより強調される気すらしますよね!

 

しかしこれも「伴に」と同じくテストでは×になりますし、日本語に厳しい人は「誤用、もしくは変換ミス?」と思うかもしれません。

「共に」と「供に」は意味が同じであるものの、これも迷ったら使用しない方が無難です。

伴に・共に・供にの使い分けを紹介

3つの「ともに」をご紹介しましたが、一般的に使用するのは「共に」のみです。

公式の文書などでは「ともに」と書かれていることも多いので、迷うのであればいさぎよく平仮名の「ともに」を使うことをオススメします。

 

が、せっかくだからSNSなどではシチュエーションに合った「ともに」を使い分けたい!と思う人もいるでしょう。

ではそれぞれどういった際に使用すると良いのか…考えました!

 

  • 共に、ともに:迷ったらコレ。どんな場合にも使えるオールラウンダー。
  • 供に誰かと一緒に、という気持ちを強調したい場合。
    「供に歩む」「供に助け合おう」など
  • 伴に誰かと一緒にする行動を強調したい場合。「伴」のつく単語の変換にも。
    「伴走→伴に走る」「伴に歌おう」「同伴→伴に行きましょう」

 

同じような意味なので使い分けることが難しい部分もありますが、「供=感情」「伴=行動」で表現するといい感じにまとまりますね!

まとめ

今回は「伴に」「共に」「供に」という3つの「ともに」の違いについてご紹介しました!

テストや公的な文書などで正解なのは「共に」、または「ともに」です。

 

しかし「伴に」は「共に」同様、一緒に・同時にという意味を持っていますし、「供に」も「共に」の当て字として使用できるので「供」単品で使用する場合とは意味が異なってきます。

3つの「ともに」は、

 

  • 共に:幅広く使用
  • 供に:「一緒にする」という感情を強調したい場合
  • 伴に:「一緒にする」という行動を強調したい場合

 

で、使い分けると分かりやすいのではないでしょうか。

色々な「ともに」で、微妙なニュアンスの違いを伝えていってもらえればと思います。